妊活と甲状腺刺激ホルモン(TSH)の関係性
甲状腺という臓器をご存知でしょうか?(*・ω・)ノ
甲状腺は喉の前側にある臓器ですが、喉の前側にあると言っても扁桃腺の様に風邪を引いても腫れたりはしませんので、普段はあまり意識しない臓器です。
しかし代謝に関わるホルモンを分泌する大事な臓器で、なんとそのホルモンは妊娠できるかどうか、妊娠を維持できるかどうかにまで関わるホルモンなのです!!
では、詳しく見ていきましょう( ´ ▽ ` )ノ
1. 甲状腺ホルモンと甲状腺刺激ホルモン
甲状腺には代謝に関わるホルモン(FT3やFT4)を分泌する役割がありますが、そのホルモンを分泌するように甲状腺を刺激する甲状腺刺激ホルモン(TSH)というホルモンがあります。
健康な方の場合、FT3やFT4の分泌量が少なくなるとその分TSHが沢山分泌されFT3やFT4の値は一定の値を保つように調整されています。
しかしその調整機能が上手くいかず、FT3やFT4が高値だったり低値だと代謝に異常が出て、症状が顕著に現れるバセドウ病や橋本病と診断されます。
FT3FT4が高いバセドウ病の症状は、代謝が亢進することにより
多汗、食欲亢進、やせる、動悸、頻脈、手の震え、息切れ、疲れやすい、イライラする、眼球突出
などの症状が出ます。
FT3FT4が低い橋本病の症状は、代謝が低下することにより
疲れやすい、むくみ、寒がり、眠たい、体重増加、便秘、月経異常、脈が遅い
などの症状が出ます。
2. TSHが異常だと?
では、T3やT4が正常なら問題無いのかと言うとそうでは無いのです!
T3やT4が正常でもTSHが高いと潜在性甲状腺機能低下症と診断されます。この病気の怖いところは、潜在性と名前に付いてあるだけあって特に自覚症状がないことです。
そのため、血液検査してみないと自分が潜在性甲状腺機能低下症なのか分からないのです(+_+)
実は私も潜在性甲状腺機能低下症なのですが、特に自覚症状無く生理不順なども無かったので全く気付いていませんでした。たまたま職場の健診での採血で発覚しました!
この病気についての知識はあったものの、自覚症状が無いだけに発覚した時はビックリしましたし少し落ち込みましたm(._.)m
治療が上手くいかず妊娠できなかったらどうしようなどと思い、動悸がしましたし少し泣きそうになりました(>_<)
3. 潜在性甲状腺機能低下症の妊娠との関係性と治療方法
潜在性甲状腺機能低下症は不妊や流産、早産、不育症、胎児のIQ低下の原因になります。
それを防ぐためTSHを2.5未満にすることが治療目標となります。
不妊治療というと体への負担が大きいイメージがありますが、具体的に何をするのかというと、チラーヂンSという薬を飲むことと昆布などのヨウ素を多く含む海藻や味噌(昆布ダシが入っている物)、ダシの素などの摂取を避けることだけでした。
注意点は、チラーヂンSの吸収を良くするため起床時などの空腹時に内服することと吸収を阻害するコーヒーは一緒に飲まないようにするという2点でした。
私の場合、チラーヂンSの効果がまだ出始めないような飲み始めてすぐの時期にたまたま妊娠しました。
妊娠が発覚したらすぐ採血するように言われていたので、妊娠発覚から妊娠30週まで毎月採血して経過観察をしながらチラーヂンSの内服を続け、妊娠30週の時点で残りの週数分の薬をまとめて貰いました。
程度が軽かったので出産したら内服は終わりで、出産3か月後に甲状腺の状態のチェックに来るようにとのことでした。
4. 妊娠しないなと思ったら一度病院へ!
潜在性甲状腺機能低下症に関わらず、妊娠希望であるにも関わらずなかなか妊娠しないなと感じた場合は後半年待ってからなどど言わず、すぐに病院へ行きましょう( `ー´)ノ
妊娠しやすい年齢には限りがありますし、妊娠できるチャンスは月に1回しか来ないので、チャンスを無駄にしないためにも早めの受診がお勧めです( ˘ω˘ )